2.13 授業風景から
小学校・中学校を昭和時代に過ごした私にとっての、授業中の教室の様子というのは、全員が黒板に向かい、男女ごとの列で並んでいましたし、発言は先生に指名された人がするものでした。小学校のあるクラスでは、コの字型に座席が配置されたり、いわゆる班隊形が基本の形であったりするのが画期的な感じでした。そのころと今の時代を比較することそのものがナンセンスではありますが、最近の授業風景は昔と大きく変わってきています。「個別最適な学び」「協働的な学び」「指導の個別化」「学習の個性化」「対話を重視」など、予測が困難な新しい時代に必要な資質能力を育成するための教育・授業改善が求められています。
そのため、先生方は「生徒が主体となる授業」を目指して、日々研鑽を深めて授業づくりに勤しんでいます。課題を探求する場面も、1人・ペア・4~5人など、先生の指示だけではなく、生徒自らが判断をして、学習スタイルを形成することもあります。時間帯によっては、黒板に正対するどころか、四方八方に机を向けたり、時には席を立って学ぶこともあります。もちろん昔と変わらず、重要事項を一斉に伝える場面はあります。
昔の感覚からは、「野放し」「だらしない」「規律がない」と一見思われるのも致し方ないかとも思います。正直、最初のころはうまくまわらないところもあったかと思います。しかし、今となっては生徒の適応力と先生方の努力によって、確実にその成果を高めています。「学ぶ意欲」「表現力」「対話力」「探究心」などなど。
参観日や地域公開日など、ぜひとも来校いただいて、ご覧いただければ幸いです。