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4.15 学校いじめ防止基本方針 R3

学校いじめ防止基本方針    (令和3年4月改訂   北広島市立広葉中学校)

 

Ⅰ いじめ防止等のための対策に関する基本的な方向に関する事項      

 

1,いじめ防止等の対策に関する基本理念

  本校は、次に掲げる基本理念の下、かけがえのない存在である生徒一人一人が、元気で明るく学び、健やかに成長していくことができるよう、いじめをなくすための対策に、「いじめは人間として絶対に許されない」という確固たる認識と毅然とした態度で取り組んでいくこととする。

 

(1)いじめの防止等(いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処をいう。以下同じ。)の対策は、いじめが全ての生徒に関係する問題であることから、いじめはどの生徒にも生じうるという認識の下、全ての生徒が安心して学校生活を送り、様々な活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わず、いじめが行われなくなるようにすることを旨として行われなければならない。

 

(2)いじめの防止等の対策は、全ての生徒がいじめを行わず、いじめを認識しながら放置することがないよう、いじめが、いじめられた生徒の心身に深刻な影響を及ぼす許されない行為であることについて、生徒の理解を深めることを旨として行われなければならない。

 

(3)いじめの防止等の対策は、いじめを受けた生徒の生命・心身を保護することが最も重要であることを認識し、学校、家庭、地域、関係機関の連携の下、いじめの問題を克服することを目指して行われなければならない。

 

2,いじめの定義

 

いじめの定義は、いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号。以下「法」という。)第2条において次のとおり規定されており、これを踏まえて取り組むものとする。

 

「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係のある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

 

 

(1)「一定の人的関係」とは、学校の内外を問わず、同じ学校・学級や部活動の生徒や、塾やスポーツクラブ等当該生徒が関わっている仲間や集団(グループ)など、当該生徒との何らかの人的関係を指す。

 

(2)「いじめ」かどうかの判断にあたっては、いじめられた生徒の立場に立ち、その気持ちを重視する。この際、いじめには、多様な態様があることから、行為の起こったときのいじめられた生徒本人や周辺の状況等を客観的に確認しながらも、本人がそれを否定する場合が多々あることを踏まえ、当該生徒の表情や様子をきめ細かく観察するなど、「心身の苦痛を感じているもの」との要件が限定して解釈されることのないよう努める。

 

(3)けんかやふざけ合いであっても、見えない所で被害が発生している場合もあるため、背景にある事情の調査を行い、生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断するものとする。

 

(4)いじめられた生徒の立場に立って、いじめにあたると判断した場合にも、好意から行ったことが意図せずに相手側の生徒に心身の苦痛を感じさせてしまったようなときや、軽い言葉で相手を傷つけたが、すぐに加害者が 謝罪し教員の指導によらずして良好な関係を再び築くことができた場合などにおいては、いじめという言葉を使わずに指導するなど、柔軟な対応も可能である。ただし、これらの場合であっても、法が定義するいじめに該当するため、事案を法第22条の学校いじめ対策組織へ情報共有することは必要となる。

 

(5)いじめの認知は、特定の教職員のみによることなく、学校におけるいじめの防止等対策のための組織を活用して行う。

 

(6)具体的ないじめの態様は、次のようなものがある。

 ○無視・・・話しかけない、返事をしないなど。

 ○仲間はずれ・・集団に入れない、そばに近寄らせない、一緒に行動させないなど。

 ○嫌がらせ・・・冷やかす、からかう、嫌がる言葉を浴びせる、悪口を言ったり

うわさを流したりするなど。

 ○脅しや強要・・・脅し文句を言う、使い走りをさせる、恥ずかしいことや危険

なこと、嫌なことをさせる、犯罪行為をさせるなど。

 ○身体への攻撃・・・殴る、叩く、蹴る、ぶつかる、水をかけるなど。

 ○金品の損害・・・金品をたかる、盗む、壊す、隠す、捨てるなど。

 ○パソコンや携帯電話によるもの・・・誹謗中傷や仲間はずれなど。

 

(7)「いじめ」の中には、犯罪行為として早期に警察に相談するものや、生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるような、直ちに警察に通報することが必要なものもあり、その場合には、教育的な配慮や被害者の意向への配慮の上で、早期に警察に相談・通報の上、警察と連携した対応を図ることが重要である。

 

(8)いじめ解消の定義を次のように明確化し、学校はいじめが解消に至るまで被害者への支援を継続する。

 ○いじめに係る行為が止んでいること。

(行為が止んで少なくとも3ヶ月を目安とする。)

 ○被害生徒が心身の苦痛を感じていないこと。

 

3 いじめの理解

 

(1)いじめは、どの子どもにも、どの学校でも、起こりうるものである。特に、嫌がらせやいじわる等の「暴力を伴わないいじめ」は、多くの生徒が入れ替わりながら被害者にも加害者にもなり得る。

 

(2)「暴力を伴わないいじめ」であっても、何度も繰り返されたり多くの者から集中的に行われたりすることで、「暴力を伴ういじめ」と同様、生命又は身体に重大な危険を生じさせる恐れがあることを理解して対応に当たる。

 

(3)「友人関係」における双方の力関係のバランスが崩れると、「遊び・ふざけ」が「いじめ」へと変わる場合があることにも注意する必要がある。

 

(4)いじめの加害・被害という二者関係だけでなく、学級や部活動等の所属集団の構造上の問題を理解して対応するとともに、「観衆」としていじめをはやし立てたり面白がったりする存在や、いじめを見て見ぬふりをして周辺で暗黙の了解を与えている「傍観者」の存在にも注意を払い、集団全体にいじめを許さない雰囲気が形成されるようにすることが必要である。

 

4 いじめの防止等に関する基本的な考え方

 

本校においては、「いじめは人間として絶対に許されない」という確固たる認識と毅然とした態度で取り組むとともに、「いじめはどの子どもにも、どの学校でも起こりうるもの」という共通認識の下、家庭・地域・教育委員会・関係機関と連携し、いじめの未然防止・早期発見・早期対応に取り組むものとする。

 

(1)いじめの未然防止

 ①いじめの問題をより根本的に克服していくためには、「いじめはどの子どもにも、どの学校でも起こりうるもの」との認識を持って、全ての生徒を対象としたいじめの未然防止に取り組むことが何よりも重要である。

②全ての生徒を、いじめに向かわせることなく、心の通う対人関係を構築できる社会性のある大人へと育み、いじめを生まない土壌をつくっていくためには、教職員をはじめ関係者による一体となった継続的な取組が必要である。

③学校の教育活動全体を通じ、生徒の豊かな情操や道徳心、自分の存在と他人の存在を等しく認め、お互いの人格を尊重し合える態度など、心の通う人間関係を構築するための素地を養うことが必要である。

④いじめの背景にあるストレス等の要因に着目し、その改善を図り、ストレスに適切に対処できる力を育む観点が必要である。

⑤全ての児童生徒が安心でき、自己有用感や充実感を感じられる学校生活づくりも未然防止の観点から重要である。

⑥いじめ問題への取組の重要性について、家庭・地域にも認識を広め、共通認識の下、一体となって取組を推進することが必要である。

 

(2)いじめの早期発見

①いじめは、早期に発見することで、早期解消につながることから、教職員をはじめ、生徒に関わる全ての大人が連携し、生徒のささいな変化にも気付き対応していくことが大切である。

②いじめは大人の目に付きにくい時間や場所で行われたり、遊びやふざけあいを装って行われたりするなど、大人が気付きにくく判断しにくい形で行われることを認識し、ささいな兆候であっても、いじめではないかとの疑いを持って、生徒が発するサインを見逃さず、早い段階から的確に関わりを持ち、積極的にいじめを認知することが必要である。

③いじめの早期発見のため、定期的なアンケート調査や教育相談の実施、電話相談窓口の周知等により、生徒や保護者がいじめについて相談しやすい体制を整えるとともに、家庭・地域と連携して生徒を見守ることが必要である。

  

(3)いじめの早期対応

①いじめがあることが確認された場合、学校は、いじめを受けた生徒やいじめを知らせてきた生徒の安全を最優先に確保し、いじめたとされる生徒や周囲の生徒に対して事情を確認した上で、適切に指導を進める等の対応を、迅速かつ組織的に行うことが必要であり、また、家庭や教育委員会への連絡・相談や、事案に応じ関係機関との連携が必要である。

②教職員は普段より、いじめを把握した場合の対処の在り方について、理解を深めておくことが必要であり、また、学校における組織的な対応を可能とするような体制を事前に整備しておくことが大切である。

 

(4)学校・家庭・地域・関係機関の連携

①地域全体で児童生徒を見守り、健やかな成長を促すためには、学校関係者と家庭、地域との連携が必要である。

②子どもの教育については、保護者の責任が最も大きいことから、規範意識などを養うための指導等をより適切に行うためには、地域を含めた家庭との連携の強化が重要であり、PTAや地域の関係団体等と学校とが、いじめの問題も含めた生徒の現状について共通理解に立ち、連携し協働で取り組むように努めることが必要である。

③生徒が日頃から、異なる年齢を含めた他の児童生徒や大人と関わることにより、いじめの未然防止や早期発見につながる場合もあることから、地域の取組などに参加する機会をつくることも重要である。

④学校や教育委員会において、いじめに関係した生徒に対して、必要な教育上の指導を行っているにもかかわらず、その指導により十分な効果を上げることが困難な場合などには、警察や児童相談所等の関係機関との適切な連携が必要であり、日頃から、学校や教育委員会と関係機関の担当者間での情報交換や連絡会議の開催など、情報共有体制を構築しておくことが必要である。

 

Ⅱ 学校いじめ防止基本方針の策定と組織の設置            

 

1 学校いじめ防止基本方針の策定及び見直し

 

(1)法第13条に基づき、国及び市の基本方針を参考にして、「学校いじめ防止基本方針」を策定し、いじめ防止の取組が年間を通じて計画的に行われるよう、取組の基本的な方針やプログラム等の策定のほか、アンケート、いじめへの適切な対処などのいじめ防止の取組内容や年間を通じた学校いじめ対策組織の活動等を定め、学校のホームページ等において公開し、入学時・各年度の開始時に生徒、保護者、関係機関等に説明するとともに、より実効性の高い取組を実施するため、法第22条の組織を中心に点検し、必要に応じて内容の見直しを行うこととする。

 

(2)策定にあたっては、保護者、地域住民、関係機関等の意見を聴くことや、生徒の主体的かつ積極的な参加に努める。

 

2 学校におけるいじめの防止等の対策のための組織の設置

 

(1)法第22条に基づき、いじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、「いじめ対策委員会」を設置し、組織的に対応する。

 

(2)本委員会の構成員は、校長、教頭、生徒指導担当教諭、学年主任、該当学級担任、関係教科担任、養護教諭、スクールカウンセラーを基本とし、校長が実情に応じて定めるものとする。

 

(3)本委員会は、いじめの問題に組織的かつ実効的に取り組むにあたって中核となるものであり、次の役割を担うものとする。

①未然防止

○いじめが起きにくい・いじめを許さない環境づくりを行う役割

 

②早期発見・事案対処

○いじめの相談・通報の窓口としての役割

○いじめの疑いに関する情報や生徒の問題行動などに係る情報の収集と記録、

共有を行う役割

○いじめが疑われる情報や生徒間の人間関係に関する悩みなどいじめに係る

情報があった時に緊急会議を開催するなど情報の迅速な共有、及び事実関係

の把握といじめであるか否かの判断を行う役割

○ いじめの被害生徒に対する支援、加害生徒に対する指導の体制・対応方針

の決定と、保護者との連携といった対応を組織的に実施する役割

 

③各種取組の実施・検証

○ 学校いじめ防止基本方針に基づく取組の実施や具体的な年間計画の作成・

実行・検証・修正を行う役割

○いじめの防止等に係る校内研修を企画し、計画的に実施する役割

○学校いじめ防止基本方針が当該学校の実情に即して適切に機能している

かについての点検を行い、学校いじめ防止基本方針の見直しを行う役割

 

(4)本委員会は、いじめに関する事案を迅速かつ適切に解決する相談・通報の窓口であると生徒から認識される取組を進めていく。

 

(5)本委員会は、的確にいじめの疑いに関する情報を共有し、共有された情報を基に組織的に対応するものとし、特に、事実関係の把握、いじめであるか否かの判断は組織的に行う。

 

Ⅲ いじめの未然防止                       

 

1 取組の基本的方向

 

(1)いじめはどの子どもにも起こりうるという事実を踏まえ、全ての生徒を対象に、生徒が自主的にいじめの問題について考え、議論する等、いじめに向かわせないための未然防止に取り組むものとし、生徒が他者への思いやりや、心の通じ合うコミュニケーション能力を育みながら、周囲の友人や教職員と信頼できる関係の中で、規律正しい態度で授業や行事に主体的に参加・活躍できるような授業づくりや集団づくりを進める。


(2)生徒に対して、傍観者とならず、学校いじめ対策組織への報告をはじめとするいじめを止めさせるための行動をとる重要性を理解させ、「いじめは絶対に許されない」ことについて理解を促す教育、指導を推進する。


(3)教師自身が、子どもたちから信頼されるよう豊かな人間性を高めるなど、絶えず自己研鑽しながら学級運営を進め、生徒一人一人が自分の居場所を感じるなど、自己有用感や自己肯定感、集団の一員としての自覚や自信を育むことにより、互いを認め合える人間関係・学校風土をつくるよう努める。


(4)全ての教育活動において、子どもたちが生き生きと活動できるよう指導を工夫するとともに、生徒一人一人が他者への思いやりの心をもち、互いに認め合い、支え合い、助け合う人権尊重の態度を身に付けるなど、道徳性を高めていく活動を重視し、取り組む。


(5)全教職員の共通理解の下、いじめを見逃したり助長したりすることのないよう、その指導の在り方に注意を払うなど、いじめの問題への対応力の向上に努めながら、生徒が元気で明るく学校生活を送ることができる学校づくりを進める。


(6)地域全体で生徒を見守り、健やかな成長を促すため、家庭や地域との連携を図る。


(7)子どもの教育については、保護者の責任が最も大きく、いじめを許さないなどの規範意識を養うための指導をより適切に行うため、家庭との連携の強化に努める。


(8)生徒が日頃から、より多くの大人と関わることにより、いじめの未然防止や早期発見につながる場合もあることから、生徒に対して地域の取組などに参加することも、地域の状況を踏まえながら促していく。


(9)子どもの日常生活において、いじめをなくし健全育成を図っていくため、子どもの関わる学校関係団体の地域組織や行政施設・機関等との幅広い連携・協力を進める。

 

2 取組の内容

 

(1)生徒の豊かな情操と道徳心を培い、自分の存在と他人の存在を等しく認め、お互いの人格を尊重し合える態度など、心の通う人間関係を構築するための素地を養うことが、いじめの防止につながることを踏まえ、全ての教育活動を通じた道徳教育や体験活動等の充実に努める。


(2)挨拶や言葉遣い、時間の遵守など、校内生活の決まりや心得の大切さを生徒が共有し、高め合う集団づくりに努め、生徒の自己有用感や自己肯定感を育てる教育の推進を図る。


(3)スクールカウンセラーの積極的な活用を図るとともに、担当教職員による定期的な教育相談を実施するなど、相談しやすい体制づくりを進める。


(4)いじめの防止に向けて、「いじめ防止集会」など生徒会活動等の自主的な企画及び運営による取組の促進を図る。


(5)関係機関との連携により、「人権教室」や「非行防止教室」を開催し、命や思いやりの大切さ、差別やいじめのない社会の大切さなど、生徒の人権意識や規範意識の向上に努める。


(6)地域でのボランティア体験などへの積極的な参加を奨励し、人とのつながりを持ち、社会性と豊かな心を養うことでいじめの防止につなげていく。


(7)学校生活における意欲や満足度の調査を行う「ハイパーQU検査」・子ども理解支援ツール「ほっと」等の実施活用を検討し、よりよい学級集団づくりや学校づくりを進める。


(8)校内研修を実施し、教職員のいじめへの対応に係る資質能力の向上や共通認識を図るよう努める。


(9)PTAや関係機関と連携の上、携帯電話やスマートフォン等のインターネットやメール利用に関する研修会を開催するなど、インターネット上のいじめやトラブルを防ぐための生徒への情報モラル教育の充実を図るほか、家庭におけるルールづくり等の取組の重要性など、保護者への啓発の推進に努める。

 

3 学校・家庭・地域・関係機関の連携

 

(1)地域全体で生徒を見守り、健やかな成長を促すため、家庭や地域、関係機関との幅広い連携・協力に努める。


(2)子どもの教育については、保護者の責任が最も大きく、いじめを許さないなどの規範意識を養うための指導をより適切に行うためには、家庭との連携が大切であり、保護者会や懇談会、個人面談、PTA活動、家庭訪問、学級通信などを通じて、家庭との緊密な連携・協力を図る。


(3)民生児童委員や町内会、健全育成連絡協議会、教育委員会、警察、児童相談所、人権擁護委員協議会などの関係機関との連携を図る。また、小学校や他の中学校とも日頃から、連携して対応に当たる。


(4)各種相談機関との連携に努めるとともに、相談窓口の周知を図る。

(保護者向け資料 相談窓口一覧参照)

 

Ⅳ いじめの早期発見                        

 

1 取組の基本的方向

 

(1)いじめは大人の目に付きにくい時間や場所で行われたり、遊びやふざけあいを装って行われたりするなど、大人が気付きにくく判断しにくい形で行われることが多いことを教職員は認識し、ささいな兆候であっても、いじめではないかとの視点を持って、早い段階から的確に関わりを持ち、いじめを隠したり軽視したりすることなく、いじめを積極的に認知するよう努める。


(2)日頃から、家庭・地域と連携し、生徒の見守りや信頼関係の構築等を図り、生徒が示す変化や危険信号を見逃さないようアンテナを高く保つよう努める。


(3)定期的ないじめアンケート調査や教育相談の実施、各種相談窓口の周知等により、生徒や保護者がいじめについて相談しやすい体制を整え、生徒からの相談に対しては、必ず学校の教職員等が迅速に対応することを徹底するなど、いじめの実態把握に取り組む。

 


2 取組の内容

 

(1)いじめの実態把握や早期発見、早期対応等を図るため、全生徒に対し、北海道及び教育委員会が実施するいじめアンケート調査を定期的に実施するほか、必要に応じて学校独自の調査を行うこととし、それらの結果の検証及び組織的な対処方法について定める。


(2)個人面談や家庭訪問等の機会の活用や、個人ノート及び生活ノートなどの日記等の活用、コミュニケーション能力等の把握調査の活用、長期欠席児童生徒の報告などから、いじめの早期発見を図る。


(3)各種相談窓口を周知するほか、校内における日頃の日常観察や情報交換、家庭及び地域との連携による情報の収集に努める。


(4)いじめ発見のためのチェックポイント

①学校におけるいじめのサイン

□遅刻、早退、欠席が多い

□教科書、学用品が隠されたり、落書きされたりする   等

□一人の発言に大多数が反対することが多くなる など

②家庭におけるいじめのサイン

□学校に行きたがらない

□物がいたずらされる、壊される

□服が汚れている、擦り傷をつくって帰る など

③ 地域からの情報収集

□公園で一人の子を何人かで囲み、言い合ったりこづいたりしている

□登下校中に一人の子が他の子の荷物を持たされている など


(5)インターネット上のいじめへの対策として、北海道及び教育委員会が実施するネットパトロールに加え、学校でもネットパトロールを行うなど、定期的なネット巡視により早期発見を図り、不適切な書き込み等を発見した際は削除の依頼等、関係機関と連携・協力して適切な対応を図る。

 

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 いじめ発見のためのチェックポイント(学校用) 

  

<登校時>  

 □遅刻・早退・欠席が多い  

 □元気がなく、表情がさえない  

 □自らあいさつをしない、他の生徒からの声かけもない  

<授業時>  

 □忘れ物が多い  

 □教科書、学用品が隠されたり、落書きされたりする  

 □体調不良を訴えてトイレや保健室に行きたがる  

 □グループ活動で孤立しがちである  

 □一人の発言に大多数が反対することが多くなる  

 □一人だけ授業に遅れてくることがある  

<休み時間>  

 □教室や廊下に一人でいることが多い  

 □友だちと一緒のときも表情が暗かったり、おどおどしていたりする  

 □用もないのに保健室や職員室に来る  

 □理由もなく、服が汚れていたり、怪我をしたりしている  

 □遊びやふざけの中で笑われたり、命令されたり、嫌な役をしている  

 □周りが避けたり、ちょっかいをかけたりしている  

<給食時間>  

 □その生徒が配膳すると嫌がられる  

 □一人で黙って食べている  

 □食欲がない  

 □食べ物にいたずらをされる(盛りつけをしない、わざと多く盛る)  

<清掃時間>  

 □その生徒の机や椅子だけが運ばれない  

 □その生徒の机や椅子を乱暴に扱ったり、汚いものを触ったりする扱いをする  

 □一人離れて掃除をしている  

<放課後>  

 □急いで下校する、又は用もないのにいつまでも学校に残っている  

 □玄関や校門付近で不安そうな顔をし、おどおどしている  

□他の生徒の荷物をよく持たされている  

 □靴や鞄、傘などの持ち物が紛失したり、いたずらされたりする  

 □下駄箱にいたずらをされる  

<その他>  

 □カッターなど危険な物を持ち歩いている  

 □教師と視線を合わせない、話すときに不安そうな表情をする  

 □叩かれる、押される、蹴られる、からかわれる  

 □沈み込んだり、泣いたり、情緒が不安定である  

 □理由もなく成績が下がる  

    

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いじめ発見のためのチェックポイント(保護者用)

 

<家庭生活全般> 

□朝、起きられない、昼夜が逆転した生活をする 

□朝、頭痛や発熱等を訴える 

□朝、トイレから出てこない 

□学校に行きたがらない 

□昼ごろから元気になる 

□下校後、ぐったりしている 

□帰宅が急に早くなる 

□急に落ち着きがなくなる 

□不審電話などがかかってくる 

□お金をこっそり持ち出す 

□日記等に悩みなどを書く 

□学校のことを話さなくなる 

□食欲がなくなる 

□服が汚れている、擦り傷、あざをつくって帰る 

□いじめの被害等を話題にする 

□休日や長期休み中は症状がない 

□先生や友達が嫌いだという 

□閉じこもりがちになる 

<家族との関係> 

□かたくなな感じになる 

□友人がいないと言う 

□友人に意地悪されたと言う 

□友人を避けるようにする 

<その他> 

□小心、内気、心配性である 

□勉強がわからないと言う 

□他の欠席者を話題にする 

□明るさが次第になくなる 

□欠点を強く気にする 

□転校したい、生まれ変わりたいと言う 

□メールのやり取りが増える 

□携帯電話の着信を無視するようになる 

□いたずらされる、物が壊される 

 

Ⅴ いじめの早期対応 

 

1 取組の基本的方向

 

(1)いじめの発見・通報又は相談を受けたときには、特定の教職員が抱え込まず、速やかに「いじめ対策委員会」を活用し、全教職員の共通理解の下、組織的に対応する。


(2)被害生徒を守り通すとともに、加害生徒に対しては、当該生徒の人格の成長に主眼を置き、教育的配慮の下、毅然とした態度で指導する。


(3)教育委員会に報告するとともに、事案の内容によっては、児童相談所や警察等の関係機関とも連携の上対処する。

 

2 基本的な対応の流れ

 

(1)いじめの問題の察知

①本人及び保護者からの訴え・相談、教職員の観察、アンケートの実施、他の児童生徒からの報告、スクールカウンセラーからの報告、地域からの情報

 

(2)事実確認・教育委員会への速報

①事実関係を確認し報告

〇学級担任→学年主任→生徒指導部→教頭→校長

〇「いじめ対策委員会」を中心とした対応

②正確な事実確認

〇担任、養護教諭、他の教職員による関係する生徒からの情報収集

③教育委員会への速報

   〇いじめの状況を報告、把握し、適切な指導・助言を受ける

 

(3)教職員の共通理解

①全教職員での情報共有

②今後の対応方針の決定

 

(4)生徒への支援・指導

①被害生徒への支援

②加害生徒への指導

③学級又は学年、全校への指導(観衆、傍観者への指導)

   ※複数の教職員で対応に当たる

 

(5)保護者対応

 ①被害生徒の保護者への対応

   〇事実の経過、今後の指導方針について説明し、理解と協力を得る

   〇心のケアや今後の生活について協議する

②加害生徒の保護者への対応

   〇事実、指導の経過を説明し、再発防止に向け、理解と協力を求める

③被害者への謝罪など

 

(6)教育委員会への報告(対応状況報告)

①状況に応じた心のケア等の指導・助言を行う

②再発防止に向けた指導・助言を行う

③必要に応じ、「教育委員会の附属機関」の活用を図る

 

 

(7)事後の対応

 ①全教職員において情報の共有化を図る

②再発防止に向けた、見守り体制を確立する

③必要に応じてカウンセリングなどの相談体制を整える

  

(8)指導の継続

①指導経過を記録し、いじめ対策の研修などへの活用や、今後の対応策に活かす

 

3 いじめの発見・通報又は相談を受けたときの対応

 

(1)いじめと疑われる行為を発見したときは、その場でその行為を止めさせ、また、相談や訴えがあったときは、真摯に傾聴し、被害生徒やいじめを知らせてきた生徒の安全を最優先に確保する。

 

(2)発見・通報又は相談を受けた教職員は一人で抱え込まず、「いじめ対策委員会」に直ちに情報を共有し、いじめに係る情報を適切に記録する。その後は、当該組織が中心となり、速やかに事実の有無の確認を行い、対応方針を決定し、その結果は、校長が責任を持って教育委員会に報告するとともに、被害・加害生徒の保護者に連絡する。

 

(3)いじめが犯罪行為と認めるときは、被害生徒を徹底して守り通すという観点から、ためらうことなく警察と連携して対処する。

 

 4 いじめられた生徒及びその保護者への支援

 

(1)被害生徒から事実関係の聴取を行い、その際、被害生徒にも責任があるという考え方はあってはならず、自尊感情を高めるよう留意するとともに、個人情報の取扱い等、プライバシーには十分に留意して以後の対応を行っていく。

 

(2)家庭訪問等により、その日のうちに迅速に保護者に事実関係を伝え、被害生徒や保護者に対し、徹底して守り通すことや秘密を守ることを伝え、できる限り不安を除去するとともに、複数の教職員の協力の下、当該生徒の見守りを行うなど、安全を確保する。

 

(3)被害生徒が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、寄り添い支える体制をつくるとともに、必要に応じて加害生徒を別室において指導することや、状況に応じて出席停止制度を活用するなど、落ち着いて教育を受けられる環境の確保を図る。

 

(4)いじめは、単に謝罪をもって安易に解消とせず、次の2つの要件が満たされている場合に解消していると判断する。

① いじめられた生徒へのいじめとされた行為が、目安として少なくとも

3か月止んでいる状態が継続していること。

② いじめられた生徒本人及びその保護者に対し、面談等を行った結果、

いじめられた生徒が、心身の苦痛を感じていないと認められること。

 

(5)いじめが「解消している」状態とは、あくまでも一つの段階に過ぎないため、いじめが再発する可能性が十分にあり得ることを踏まえ、生徒について、日常的に注意深く観察する

 

(6)いじめが解消していない段階では、いじめられた生徒を徹底的に守り通し、その安全・安心を確保する。 

  

5 いじめた生徒への指導及びその保護者への助言

 

(1)加害生徒からも事実関係の聴取を行い、いじめが確認された場合は、複数の教職員が連携して、組織的に対処し、その再発を防止する措置を講ずる。

 

(2)事実関係の聴取後、迅速に保護者に連絡し、事実に対する理解や納得を得た上で、学校と保護者が連携して以後の対応を適切に行えるよう協力を求めるとともに、保護者に対する継続的な助言を行う。

 

(3)加害生徒の指導にあたっては、いじめは人格を傷つけ、生命、身体又は財産を脅かす行為であることを理解させた上で、自らの行為の責任を自覚させる。

 

(4)加害生徒が抱える問題など、いじめの背景にも目を向けて、当該生徒の安心、安全健全な人格の発達に配慮するとともに、個人情報の取扱い等、プライバシーには十分に留意して以後の対応を行っていく。

 

(5)毅然とした指導、対応を行い、教育上必要があると認めるときは懲戒を加えることや、出席停止を命ずることも考えられるが、その際は、教育的配慮に十分に留意し、健全な人間関係を育むことができるよう成長を促す目的で行う。

 

 

6 いじめが起きた集団への働きかけ

 

(1)いじめを見ていた生徒に対しても、自分の問題として捉えさせ、たとえ、いじめを止めさせることができなくても、誰かに知らせる勇気を持つよう伝える。

 

(2)はやし立てるなど同調していた生徒に対しては、それらの行為はいじめに加担する行為であることを理解させ、学級全体で話し合うなど、いじめは絶対に許されない行為であり、根絶しようという態度を行き渡らせるようにする。

 

(3)いじめの解消は、謝罪のみで終わるものではなく、双方の当事者や周りの者全員を含む集団が、好ましい集団活動を取り戻し、新たな活動に踏み出すことをもって判断されるべきであり、全ての生徒が、集団の一員として、互いを尊重し、認め合う人間関係を構築できるような集団づくりを進めていく。

 

 

7 「ネット上のいじめ」への対応                  

 

(1)「ネット上のいじめ」とは 

 

①「ネット上のいじめ」とは、携帯電話やスマートフォン、パソコン、通信機能付きゲーム機等を通じて、インターネット上のウェブサイトの掲示板などに、特定の子どもの悪口や誹謗・中傷を書き込んだり、メールを送ったりするなどの方法により、いじめを行うものである。

②「ネット上のいじめ」には、次のような特徴があると指摘されており、その特徴を理解した上で、「ネット上のいじめ」の未然防止・早期発見・早期対応に向けた取組を充実させていく必要がある。

 

 

(2)「ネット上のいじめ」の類型 

 

「ネット上のいじめ」には様々なものがあり、手段や内容に着目して、次のとおり類型化できるが、実際の「ネット上のいじめ」は、これらに分類したそれぞれの要素を複合的に含んでいる場合も多くある。

 

①誹謗中傷の書き込みや個人情報の無断掲載

□インターネット上の掲示板やブログ(ウェブログ)に、特定の子どもの

誹謗・中傷を書き込み、いじめにつながっている場合がある。

   □掲示板やブログ、ツイッター等に、本人に無断で、実名や個人が特定できる

表現を用いて、電話番号や写真等の個人情報が掲載され、そのために、迷惑

メールが届くようになったり、個人情報に加えて、容姿や性格等を誹謗・中

傷する書き込みをされたりなど、クラス全体から無視されるなどのいじめに

つながったケースがある。

   □特定の子どもになりすましてインターネット上で活動を行い、その特定の子

どもの電話番号やメールアドレスなどの個人情報を掲載した上、「暇だから

電話して」などと書き込みをしたことにより、他人から電話がかかってくる

などの被害がある。


 ②メールにおける誹謗・中傷

□特定の子どもに対して、誹謗・中傷のメールを繰り返し送信するなどして、

いじめを行ったケースがある。インターネット上から、無料で複数のメール

アドレスを取得できるため(サブアドレス)、いじめられている子どもには、

誰からメールを送信されているのか、わからないことがある。

   □特定の子どもを誹謗・中傷する内容のメールを作成し、「複数の人物に対し

て送信するように促すメール(チェーンメール)」を、同一学校の複数の生徒

に送信することで、当該生徒への誹謗・中傷が学校全体に広まるケースがある。

   □第三者になりすまして送られてくるメールのことを「なりすましメール」と

呼ぶ。なりすましメールは、子どもたちでも簡単に送信することができ、

クラスの多くの子どもになりすまして、誹謗・中傷するメールを、特定の

子どもに何十通も送信したケースなどもある。   


③通信機能付き携帯ゲーム機によるトラブル

□インターネットに関わるトラブルは、携帯電話やスマートフォン、パソコン

だけではなく、通信機能付きゲーム機(3DS、PSP等)によっても発生

しており、特に、通信機能付き携帯ゲーム機の所持率の高い小学生において

多く発生している。

□通信機能付き携帯ゲーム機によるトラブルは、ゲーム機のネットワーク機能、

チャット機能を活用し、一部生徒の悪口や仲間外れ、言葉の真意が伝わらない

ネットコミュニケーション特有のトラブルや、オンラインゲーム上でのアイテ

ム等をめぐるトラブルなどにより、いじめの原因となることもある。 


④SNSの利用に関するトラブル

□SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用に関するトラブルが

増加してきており、「ネット上のいじめ」は、インターネットの使い方の変化

や新しいシステム、サービス等の出現などにより、新たな形態のいじめが生じ

ることが考えられる。

□様々なSNSやアプリケーションも利用されており、これらを活用した仲間

同士のコミュニケーションも活発に行われているなど、次々と新しいシステム

やサービス等の出現で、ネットトラブルの対応がより一層複雑化している。 

 

(3)「ネット上のいじめ」に対する対応の充実 

①情報モラル教育の充実と教職員の指導力の向上

□「ネット上のいじめ」やインターネット上での様々なトラブルが増加して

おり、そのような情報化の影の部分への対応として、他人への影響を考えて

行動することや有害情報への対応、インターネットの危険性や交流サイトの

ルールなどを学ぶ、情報モラル教育の充実を図る。

□情報モラル教育は、非行防止教室のネットトラブル講習や携帯電話会社の

「携帯安全教室」等を活用するなど学校全体で取り組み、指導にあたっては

それぞれの教職員が、インターネット等に関する知識や「ネット上のいじめ」

「ネットトラブル」の実態等を理解し、生徒への情報モラルに関する指導力の

向上に努める。

 

②保護者への啓発の推進と家庭との連携

□「ネット上のいじめ」は学校だけの取組ではなく、学校と家庭や地域が連携・

協力して、未然防止・早期発見・早期対応に向けた取組を行っていくことが

必要であり、携帯電話等の利用に関する危険性や、子どもたちの携帯電話等

の利用実態について保護者が理解した上で、「ネット上のいじめ」の実態等

について子どもと話し合い、携帯電話等の利用に関して、家庭におけるルール

づくりを行うことが極めて重要である。

  □携帯電話等の利用に関しては、保護者が、フィルタリングや機能制限の設定

を行うことが「ネット上のいじめ」や「ネットトラブル」を防止する点で極

めて重要であり、保護者への説明会や懇談会などを通じて、「ネット上のいじ

め」の実態やインターネットの危険性のほか、使用時間の制限やフィルタリ

ングを必ず設定するなどの家庭におけるルールづくりの重要性を呼びかけ

るとともに、PTA活動においても積極的に取り組むよう推進を図る。

 

③ネットパトロールの実施

□非公式学校サイトやブログ等に、誹謗・中傷の書き込みが行われ、「ネット

上のいじめ」等が起こっていないかチェックすることを「ネットパトロー

ル」と呼んでおり、「ネット上のいじめ」の早期発見・早期対応につなげるた

め、北海道及び教育委員会が実施するネットパトロールに加え、学校でもネッ

トパトロールを行うなど、定期的なネット巡視を実施し、不適切な書き込み等

を発見した際は削除依頼するなど、関係機関と連携・協力して対応を進める。

 

Ⅵ 重大事態への対処                        

 

1,重大事態の意味

 

重大事態については、本基本方針及び「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン(平成29年3月文部科学省)」により適切に対応するものとする。

 

(1)法第28条第1項において、次に掲げる場合を、いじめの重大事態としている。

① いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害

が生じた疑いがあると認めるとき。

② いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間学校を欠席することを

余儀なくされている疑いがあると認めるとき。


(2)①の「生命、心身又は財産に重大な被害」については、いじめを受ける生徒の状況に着目して判断し、例えば、自殺や重大な傷害、金品等の重大な被害、精神性の疾患の発症などが想定される。


(3)②の「相当の期間」については、文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における不登校の定義を踏まえ、年間30日を目安とする。


(4)生徒や保護者から、いじめにより重大な被害が生じたという申立てがあったときは、その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とはいえない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たる。生徒又は保護者からの申立ては、学校が把握していない極めて重要な情報である可能性があることから、調査をしないまま、いじめの重大事態ではないと断言できないことに留意する。

 


2,教育委員会による調査

 

(1)重大事態の報告及び調査を行うための組織

 

 ①学校は、重大事態が発生した場合には、直ちに教育委員会に報告し、教育委員会はこれを市長に報告する。

 ②法第14条第3項に規定する教育委員会の附属機関は、法第28条第1項に基づき、いじめの重大事態が発生した場合の調査組織を兼ねるものとし、組織の構成も調査を前提として、弁護士、学識経験者、心理や福祉の専門家等の専門的知識及び経験を有する者等で構成することを基本として、公平性・中立性の確保に努め、その事態の対処及び今後の発生の防止に資するため、事実関係を明確にするための調査を行う。

 

(2)実施する調査の内容及び留意事項

 

①調査は、事実関係を明確にするために行うものであり、事実にしっかりと向き合おうとする姿勢が重要となり、当該重大事態の状況に応じ、適切に調査を進める。

 ②いじめられた生徒からの聴き取りが可能な場合、いじめられた生徒や情報を提供してくれた生徒を守ることを最優先として調査を実施する。

 ③いじめられた生徒からの聴き取りが不可能な場合は、当該生徒の保護者の要望・意見を十分に聴取した上で、在籍生徒や教職員に対する質問紙調査や聴き取り調査などを行う。

④生徒の自殺という事態が起こった場合の調査は、再発防止に資する観点から、遺族の気持ちに十分配慮しながら、自殺の背景調査を実施することが必要である。また、情報発信や報道対応については、個人のプライバシーへの配慮に留意し、正確で一貫した情報提供が必要である。 

 ⑤事案の重大性を踏まえ、出席停止措置の活用や、いじめられた生徒又はその保護者が希望する場合には、就学校の指定変更や区域外就学等の弾力的な対応を検討するなど必要な対応を行う。

 

(3)調査結果の提供及び報告

 

①調査の結果を受けて、調査より明らかになった事実関係や再発防止策について、いじめを受けた生徒やその保護者に対して、適時・適切な方法で説明を行う。

 ②情報の提供にあたっては、他の児童生徒のプライバシー保護に配慮するなど、関係者の個人情報に十分配慮し、適切に提供するものとする。

 ③調査結果については、教育委員会より市長に報告するものとし、説明結果を踏まえて、いじめを受けた生徒又はその保護者が希望する場合には、いじめを受けた生徒又はその保護者の所見をまとめた文書の提出を受け、調査結果の報告に添えて、市長に提出するものとする。

  


3.調査結果の報告を受けた視聴による再調査及び措置

 

(1)法第28条第1項による重大事態に係る調査結果の報告を受けた市長は、法第30条第2項に基づき、当該報告に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のため必要があると認めるときは、弁護士、学識経験者、心理や福祉の専門家等の専門的知識及び経験を有する第三者による附属機関等を設けて調査を行うなどの方法により、調査の結果について適切に調査(再調査)を行うものとする。

 

(2)市長及び教育委員会は、再調査の結果を踏まえ、自らの権限及び責任において、当該調査に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のために必要な措置を講ずるものとする。

 

(3)市長は、再調査を行ったとき、個々の事案の内容に応じ、個人のプライバシーに必要な配慮を行いながら、その結果を市議会に報告するものとする。

 

4,重大事故が起きたときの対応の流れ

 

(1)事故発生時の対応 

①学校の体制等の確立

□対応チームを編成し、正確な情報を収集するとともに、教育委員会へ報告する。

□当該保護者への対応を早急に行い、他の保護者等への説明やマスコミ対応等につ

いては、当該保護者の要望に配慮する。

□緊急職員会議を開催し、共通理解を図るとともに、報道機関への対応等、今後の

対応方針について協議する。

□全ての教職員から、当該生徒の状況や指導等について聴き取りを行う。

 

②当該保護者への対応

□当該保護者に対して、教職員からの聴き取り結果について説明するとともに、公

表等の意向や今後の対応について確認する。

□当該保護者に、在校生へのアンケート調査など「詳しい調査」の実施の可否につ

いて確認する。

□当該保護者へ継続的に援助を行うとともに、情報の共有に努める。

 

③生徒への対応

□当該保護者の了解を得た範囲で生徒に説明する。

        □当該生徒と親しい関係にあった生徒の心のケアなどに配慮するとともに慎重に聴
        き取りを行う。

□当該保護者の意向に配慮し、通夜や告別式への参列及び引率を行う。

 

④PTA及び保護者への対応

□PTA会長と協議し、協力を依頼するとともに、当該保護者の了解を得た上で

保護者に対して正確に伝える。

□社会的影響等を考慮しながら、必要に応じて緊急保護者会を開催する。

 

(2)学校の日常回復に向けた対応

①日常の回復に向けた取組を検討するとともに生徒や教職員の心のケアに配慮する。

②生徒の心身の状態を確認し、保護者と連携して対応する。

 

(3)事故の調査の取組

①当該保護者の了承の下、教育委員会の附属機関(調査組織)による調査を行う。

②当該保護者の意向を確認し、「詳しい調査」の実施方法等について検討する。

 

(4)事故の調査結果の報告

①当該保護者に対し調査結果等を報告するとともに、再発防止策を明らかにする。

②当該保護者の了承の下、調査結果等を市長及び保護者に報告する。

 

(5)事故後の生徒及び当該保護者への対応

①生徒及び教職員の心身の状況を定期的に把握するとともに、当該保護者と継続的に

関わりを持つ。

②事故が起きたときの対応を検証し、対応方法などの問題点や課題の解消を図る。

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