9.17 3年生出前授業
札幌龍谷高等学校の教諭と生徒を講師として招き、3年生対象に、3つのコースに分かれた「出前授業」を行っていただきました。
「ロボットを使ったプログラミング」コースでは、15名の生徒が、コンピューター室でプログラミングをすることでロボットに命令を出し、操作をしていきました。
「高校受験のマインドセット」コースでは34名の生徒が、高校受験に関する様々なデー
ターをもとに、受験について考える授業が行われました。
「人生は探究だ」コースでは、龍谷高校の学生が自分の経験をもとに、中学生に向けて様々なアドバイスをしてくれました。
最後の「人生は探究だ」コースの中で、龍谷高校の生徒さんがこんなことを述べていました。
「いまのみんなの時期、将来は〇〇になりたいから、〇〇高校へ行き、〇〇大学へ入ると、決まっている人がいればそれは、素晴らしいことですが、ほとんどの生徒は決まっていないと思います。だからこそ、将来なりたいものが見つかった時に、何にでもなれるように、勉強だけはきちんとやっておいた方がよいですよ」と・・・・
その言葉には本当に深く、大切な意味があり、生徒達は真剣にうなずきながら聞いていました。
さて、ある中学生女子の話です。その女子は、2歳からピアノ、3歳からバレエを習い、そして小学校2年生の時にあるスポーツを始めました。
そのスポーツとは、時速80㎞というスピードで行うものです。成功すると、まるで鳥になったような快い感覚を味わえます。しかし、失敗すれば大ケガをする危険生もあります。
オリンピックの種目にもなっているこのスポーツ。何だと思いますか?
スキージャンプです。140mの高さから飛び出すこの競技に、その女子は挑みます。練習を重ね、中学2年生で国内女子最長記録を出し、その年の世界大会で、最年少で優勝します。
その女子とは、高梨沙羅選手です。
高梨選手はその後も世界中の大会に参加し、何度も優勝しました。その当時から、海外での大会に参加することが多く、何度も空港を利用します。その高梨選手が、空港で飛行機を待っている間にしていたことがあります。何だと思いますか?
勉強です。
彼女はこう言っていました。
「ジャンプがダメになって、勉強もダメになると、何もなくなっちゃうので、勉強は頑張ってやります。」
普通、大会で遠征したあとは疲れてしまうところですが、高梨選手は、1分1秒を惜しんで、空港でも教科書をじっくり読んでいたそうです。
その当時の彼女の夢は何だったと思いますか?
なんとオリンピックの金メダルではなく、中学校の体育の先生になることだったそうです。
もちろん日本代表として競技を続けることも大切なのですが、学校の先生になるための勉強も欠かしませんでした。両立させるために、彼女は様々な工夫をします。例えば、海外遠征の時に英語が話せたほうがいいという理由で、普通の高校ではなく、日本に住む外国人のための学校、インターナショナルスクールに入学します。入学後、彼女は、毎日朝5時半に家を出て、始発電車に乗り、1日に11時間程勉強をしたそうです。そして高校2年生の時、日本体育大学に飛び級合格しました。勉強し続けた結果でした。
高梨選手は、ピアノもバレエもジャンプの練習もすべて、やりなさいと言われてからやるのではなく、自分からやってきたそうです。勉強も、どこへ行く時でも勉強道具を持ち歩いて、時間を惜しんで取り組んでいました。そのような努力が、高梨選手を作り上げたのでしょう。
(学芸みらい社 中学生にジーンと響く道徳話100選より)
将来なりたい自分になれるように・・・ 勉強は大切にしていきたいですね。