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視覚障がい者や盲導犬への理解のために

 北広島市には、視覚に障がいがあり、身体障害者手帳の交付を受けている方が、201名(令和3年(2021年)3月31日現在)います。
 その多くの方は、疾病の後遺症などにより人生半ばで視力を失った方で、急激な生活環境の変化により、日常生活を送るうえで身体面のみならず、精神面に大きな影響を受けています。
 視覚障がい者の社会参加を進めるためには、点字ブロックの設置などの環境整備を進めることは勿論のことですが、目の見える方々が、視覚障がい者のことや盲導犬のことをよく理解していただくことも重要です。
 市民の皆様には、このホームページをご覧いただき、視覚障がい者への理解を深めていただければ幸いです。

1 視覚障がい者とは

 視覚障がい者の方々の大半は、人生の半ばにして疾病や事故により視力を失った、いわゆる中途視覚障がい者です。
 視覚障がいは感覚障がいの一つですが、消失した視力を回復させることは、非常に困難なことであり、他の機能障がいにくらべ、医学的な援助は限られています。

2 視覚障がい者の歩行方法について

 視覚障がい者が社会参加するためには、外出することができなくてはなりません。そのための歩行方法には大きく分けて3つの方法があります。

目の見える人の手引きによる歩行

 目の見える人が視覚障がい者を安全に誘導する方法で、誘導者が周囲の状況について情報を提供します。

盲導犬による歩行

 盲導犬が視覚障がい者を誘導する方法で単独の歩行が可能となります。

白杖による歩行

 白い杖を使い歩行先の情報を入手し、歩行する方法で単独歩行が可能であり、周囲に視覚障がい者であることを伝えることができます。

 盲導犬や白杖による屋外での単独歩行は、歩行訓練士等による専門的な訓練を一定期間受けてはじめて可能となるものです。歩行方法は、個人の住宅事情や、動物に対する抵抗、歩行環境により異なります。

女性が白杖を使う視覚障害者に腕をつかませて移動介助をしているイラスト

3 歩行の際の誘導について

誘導のための基本事項

 誘導する方は、視覚障がい者が白杖又は盲導犬のハーネス(白色または黄色の胴帯)をもっている手の反対側の斜め半歩前に立ち、後ろから自分の腕をつかんでもらい誘導してください。
 その際、視覚障がい者が安全に歩ける速度で誘導し、適時、周囲の状況を説明してください。

誘導する際のポイント

 誘導する際は、決して視覚障がい者の衣服や腕、白杖、盲導犬のハーネスをつかまないでください。

4 盲導犬とは

 盲導犬は、視覚障がい者の「目」となり、大変重要な仕事を行います。
例えば、歩道進行上の障害物を避けて通るよう誘導したり、交差点や信号、ドアを見つけたり、さらには、たとえ主人の命令であっても危険が伴う時は、命令に従わないというように、その仕事は、多岐にわたります。
 盲導犬が誕生するまでには、盲導犬として高い適性のある犬を選択し、厳しい訓練や適性評価を得た犬がはじめて盲導犬として社会で活躍します。

ハーネスを付けた盲導犬のイラスト

5 盲導犬を同伴した視覚障がい者との接し方

 盲導犬が、ハーネス(白色または黄色の胴帯)を付けて視覚障がい者と一緒にいるときは、仕事中です。常に主人を誘導しているという心理状態にあるので、次の点に気をつけてください。
  1. 盲導犬に声をかけたり、口笛を吹いたり、手を出さないでください。
  2. 盲導犬は、視覚に障がいのある方を目的地まで連れていくのではなく、目的地まで行くのに必要な交差点の位置や建物の入り口などの情報を知らせることが仕事です。ですから、盲導犬と一緒にいても、視覚障がい者が道に迷うこともあります。そのような場面を見かけたときは、視覚障がい者に直接「どうしましたか」と声をかけてみてください。
  3. 盲導犬は健康維持のため、食事の時間や量を決めていますので、勝手に食べ物を与えないでください。
  4. 盲導犬の排せつは、時間が決められています。また、建物内ですることのないように、幼犬時からしつけられていますので、心配しないでください。

盲導犬に誘導されて歩いている目の不自由な男性のイラスト

6 事業者の皆様へ

 身体障がい者の自立と社会参加の促進に寄与するため、平成14年(2002年)10月から「身体障害者補助犬法」が施行され、平成15年(2003年)10月からは、旅館、飲食店等の不特定多数が利用する施設では、盲導犬(身体障害者補助犬)の同伴を拒んではならないこととされています。
 これまで、盲導犬についての理解不足から、盲導犬同伴の視覚障がい者が、旅館、飲食店等の利用を断られた事例もありました。
 盲導犬は一般のペットと異なり、専門の訓練士による厳しい訓練を受けていますので、他のお客様に決してご迷惑をかけないことをご理解いただければ幸いです。

7 盲導犬に関するQ&A

質問 答え
盲導犬は吠えたりしないの? 厳しい訓練を受けているため、吠えたり、かみついたりすることはありません。
家の中にあがるの? 盲導犬使用者の「目」の代わりですから、24時間一緒に過ごします。
盲導犬はベッドで寝るんですか? 盲導犬使用者のベッドの下でタオルなどを敷いて寝ます。
ただ、畳の部屋の場合、寝るときだけ部屋の外の玄関口で寝ることもあります。
食事の時はどこにいるの? 盲導犬使用者のそばにいますが、決して人の食事には口をつけません。
もちろん食物を与えないでください。
うんちやおしっこは、どこでするの? 宿に着いて、部屋に案内するときに適切な盲導犬の排せつ場所を盲導犬使用者に指定してください。
どのような場所が良いか分からないときは、盲導犬使用者と相談してください。後の始末は、盲導犬使用者が行います。
施設を汚すことはないの? 盲導犬の排せつは、きちんとしつけられています。
また、毛も落ちないように室内では盲導犬用の室内着を着用させていますので、施設を汚すことはありません。

8 盲導犬の貸与について

 障がい程度が1級から2級程度の視覚障がい者を対象として、公益財団法人北海道盲導犬協会により行われています。

北海道盲導犬協会ホームページ「盲導犬について>盲導犬を希望する皆様へ」へ

9 パピーウォーカーについて

 北海道盲導犬協会では、将来盲導犬になる子犬たちを飼育していただくパピーウォーカーを募集しております。

詳しくは「パピーウォーカーをご存知ですか?」のページもご覧ください。

お問い合わせ先

保健福祉部 福祉課
障がい福祉担当(内線2141)

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