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25.広島村の始まり(中央)

新・博物史 きたひろしまMAP (25) -広報きたひろしま2002年12月号掲載-

地図広島村が始まった場所の記憶

和田郁次郎邸の跡に立つ


道道江別恵庭線が輪厚川と交差する所。明治17年、ここに最初の集落が形成され、広島村の開祖といわれる和田郁次郎も居を構えた。当初の和田邸は、役場・子弟の教育所・郵便物取扱いの役を担うが、やがて移住者が増えて住宅や商店が並び、郵便局や学校もこの一帯に置かれて村の中心を成す。

後年、和田邸跡を記念して作られた広島小公園に、昭和39年の開村80周年記念事業で「広島村この地に始まる」と記された碑が建った。そこがまちの礎であることを、次の世代に伝える碑であった。

しかしまちの発展は、この場所を次第に狭めることとなった。そのため昭和59年、ひろしま100年を記念して作られた開拓記念公園(中央2丁目)に、碑や樹木が移設されたのである。

初冬の夕日を背に輪厚川のほとりに立つ。一村開拓の決意を胸に和田が見つめた輪厚川の流れ。かつて和田らが拓(ひら)き、広島県人らが住んだ場所。そこには歴史を示す標識もなく、輪厚川を背にした土地に場所の記憶だけが横たわる。

まちは風景を変え、人は代を重ねる。市内に点在する「場所の記憶」を未来の人々に伝えるため、記憶を言葉にし言葉を文字にする仕事を私たちは続けなければならない。その思いにとらわれて見上げた空に、風花が舞っていた。


「写真:広島村が始まった輪厚川のほとり」
写真:広島村が始まった輪厚川のほとり

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