北広島市ホームページ ここから本文です。

34.国道36号下の軟石

新・博物史 きたひろしまMAP (34) -広報きたひろしま2003年9月号掲載-

地図現代を支える軟石の壁
採掘跡に刻まれた歴史の記憶

国指定史跡「旧島松駅逓所」とその付近には、歴史の足跡が数多く残されている。
駅逓所の北側を通る市道の左手に、岩の壁が立ち上る。この場所で、昭和30年代後半まで「島松軟石」が切り出されていた。
「広島町の歩み」(昭和47年刊)によると、軟石の採掘は島松川沿いの村有地と民有地で行われていた。島松の採掘場は大正3年に村有地となるが、かなり古くから採掘が行われていたようである。
昭和初期から民有地での操業ができなくなり、石材業者は村との契約により村有地で採掘するようになった。その後、ブロック材が登場し、建材としてコストがかかる軟石は、次第に使われなくなった。最後の採掘は、昭和37年ころであったという。
「軟石の良さは、軽くて加工しやすいところ。私が7歳のころまで、タタキという道具で軟石を平らにする音が、コンコン、コンコンと聞こえていました」と、祖父の代からこの地で石材業を営む3代目の小川裕道さんが語る。
夕日を浴びて立つ軟石の壁。その上に、国道36号と道央自動車道が架かる。時代の流れを下から支えてきた軟石の文化は、石造りの住宅や納屋を島松・三島地区に残した。その質感と風景が、忘れてはいけない懐かしさと温かさを感じさせる。

「写真:道央自動車道を支えているかのような軟石採掘跡」
写真:国道を支えているかのような軟石採掘跡

〒061-1192 北海道北広島市中央4丁目2番地1
電話 011-372-3311(代表)
開庁時間:平日の8時45分~17時15分