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7.ため池の跡(レクの森)

新・博物史 きたひろしまMAP (7) -広報きたひろしま2001年6月号掲載-

地図米づくりを支えた溜池と堤の記憶

明治の先達が築いた堤に立つ

レクリエーションの森。林間学園管理棟横の林道は修景・冒険の池に至る。そこにはかつて溜池があり、今の道路が堤だったという。

明治17年に中の沢に入植した山本菊太郎さんのひ孫で、美沢に住む山本元さんがおじいさんの直次郎さんに聞いた話を語る。

「明治21年、9歳の祖父は家族と一緒に菊太郎を頼って来ました。25年ころ、官林の一部を借りて溜池を作ったときは、近所の人たちが大勢来て、モッコに土を入れて天秤棒で担ぎ、沢の左右から土を盛って堤を築きました。そこにためた原始林の水は2haの田を潤して、良い米が採れたそうです…」

この溜池には元さんの思い出も。

「沼のような池でしたが、よくエビを捕りました。近くに道森連学寮(森の中の東部中学校校舎の前身)が建つとき、堤を高くして歩けるようにしたので、私も堤を歩いて中学校へ通いました。堤には水かさを調節する装置を付けて、春に水をため、夏に水田が乾きそうだと水を流したものです。溜池は昭和38年ころまで、4代にわたって使っていましたね…」

明治から昭和にかけて中の沢の一角で稲作を支えた溜池と堤。かつての溜池は自然に親しむ人の憩いの水辺となり、堤はレクの森を散策する道路として形を残した。森からの清流が注ぐ水面(みなも)に、今日も野鳥のさえずりが聞こえてくる。


「写真:修景・冒険の池から堤の跡を見る」
写真:修景・冒険の池から堤の跡を見る
 

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