北広島市都市景観形成基本計画
掲載日:2009年2月13日
都市景観形成基本計画のあらまし
目指す都市イメージ
人と森が描くまち
景観形成のテーマ
素敵なまちを未来へ伝える
はじめに
“美しいまちづくり”に向けて
「私たちのまちが美しく快適で、個性的であってほしい」と思うのは、このまちに住む人、働く人みんなの願いです。
今の時代は、「ものの豊かさ」だけでなく「こころの充実」を感じるようなまちづくりが求められるようになり、都市基盤の整備の上にゆとりやうるおいなどの精神的な快適さや豊かさに視点を置いた美しいまちにしていくことが大切であると考えています。
このまちは札幌圏に位置し、利便性の高い都市生活(活動)を享受できる一方、緩やかな丘陵の地形から遠くの山並みが眺められ、また身近なところでは森林や緑地などの自然環境にも恵まれています。
まちのもつこうした特性を活かしながら、住民・企業の皆様と行政が共通の意識を持って「美しいまちづくり」に取り組むことができるよう、まちの景観を形成していく上での考え方や配慮すべき方向性などを明らかにした基本計画を策定いたしました。
「美しいまちづくり」は永遠のテーマであり、日々の生活や企業活動などの積み重ねにより時間をかけて形づくられるものです。
先人から受け継いだまちを、素敵なまちとして未来に伝えていくことができるよう、この計画を指針として住民一人ひとりが親しみと愛着をもち誇ることのできる"わがまち北広島"を、皆様と共につくりあげていきたいと考えております。
都市景観形成基本計画のねらい
基本計画は、平成8年(1996年)当時の「広島町2000年基本構想」に基づく「広島町第3次長期総合計画」に沿って進められる様々なまちづくり事業を「景観」という視点から支えながら、美しいまちを守り育てることをねらいとして、以下の3点を中心に定めました。(平成13年度から22年度までの10年間については、「北広島市総合計画~きたひろしま21創造プラン~」に沿って事業を推進しております)- 「美しく魅力あふれるまち」・「人々が身近に感じられる豊かな生活空間・都市空間が備わったまち」を守り、育て、創出していく上での方向性を示すものです。
- 住民・企業・行政が主体的にあるいはパートナーとしてまちづくりに参画すときの基本的な考え方を示すものです。
- このまちが目指す「美しいまちづくり」に向けた各種施策の基本的な考え方を明らかにするものです。
北広島市の景観の現状
景観に係わる代表的な事項をまとめました。- 札幌市と隣接し、一部では大都市と市街地の連続がみられますが、道央圏にあって、都市的な景観と農村的な景観との中間に位置するまちです。
- ゆるやかな適度の丘陵地がほとんどで、沢が比較的多いまちです。丘陵地部分に個々に分散した市街地が広がっており、そのまわりには比較的、森林などの緑地が多く残っています。
- 道央圏の幹線が何本も市内を通過し、大型広告塔・立看板などが乱立したその沿道景観によって、まちが煩雑でまとまりのない印象を与えています。
一方、沢沿いを通る道路やJR線から見る限りでは、緑が豊かに連なるまちといった印象を与えています。 - 分散した市街地のほぼ真ん中に自然の森林及び国有林が広がっています。この森林の広がりは、北広島らしい景観のひとつです。
- 島松沢は開拓の歴史も古い場所で、その記憶をとどめるような建物がいくつか残っています。ここは北広島市の歴史を感じる代表的な景観です。
景観形成に取り組む基本姿勢
- 田園的なものと都市的なものとを調和させます
- 森を大切にし、まちの緑を育てます
- 個性のある「わがまちの景観」をつくります
- 景観づくりに土地柄を反映させます
「景観づくり」で重要なこと
「生かす」景観づくり
- みどりを生かします
- それぞれの地域らしさを生かします
- 土地のもつ能力を生かします
「演出する」景観づくり
- 道すがらを演出します
- 交差点・行政境界を演出します
- 地域性を演出します
「つなぐ」景観づくり
- 田園的なもの都市的なものとつなぎます
- 現代の知恵を未来につなぎます
- 住民と行政が手をつなぎます
景観形成実現に向けて
北広島市を美しく魅力あふれるまちとして、このまちの景観を未来へ受け継いでいく共有財産として守り育てていくためには、住民・企業・行政が主体的にあるいはパートナーとしてまちづくりに参加し、お互いの役割分担と適正な負担により進める必要があります。- 住民の自主的な景観づくり活動を育てていきます。
- 景観に係わる計画づくりへの住民参加をすすめます。
- 景観づくりの具体化や実施段階での住民参加を支援していきます。
- 広報・啓発活動による住民参加に努めます。
- 指導・誘導などによる意識啓発を検討していきます。
美しいまちづくりを実施していくためには、都市計画法・北広島市緑のまちづくり条例・北海道屋外広告物条例などの既存の法制度を適切に活用することが有効ですが、緩やかな規制や具体化に向けた制度などの創設も必要です。住民の話し合いの場をもちながら、まちの特性を考えた基準や制度づくりを検討していきます。
基本計画の趣旨を生かすために、当面は都市計画法の「地区計画」を活用していきますが、地域住民が自らまちづくりを考え、話し合いの内容に係わる協定を結ぶことなどを促し、地域の特色を生かした景観づくりを進めていきます。
景観形成では住民・企業・行政がお互いに協調し、総合的に取り組むことではじめて実効性を伴い、その結果があらわれてきます。
今後は計画実現に向けた取り組みとして、各種方針や指針に係わる面での相互の関係と、住民・企業・行政の連携や協力関係の仕組みづくりに努めていきます。
お問い合わせ先
企画財政部 都市計画課電話:011-372-3311(代表)